現在使用されている食品包装用成型容器のプラスチック素材には、いくつか種類がありますが、そのなかでPS（ポリスチレン）という素材を使用したポリスチレン容器についてご紹介したいと思います。
このポリスチレン容器はさらに、OPS（二軸延伸ポリスチレン容器）、HIPS（耐衝撃性ポリスチレン容器）、PSP（発泡スチロール容器）など種類が豊富です。OPSは縦横という二方向へ延伸を行うことで、剛性と透明性を向上させたもので、蓋材、フードパックなどに使用されています。
HIPSは、耐衝撃性が高く乳白色のもので、冷凍食品用トレー、乳酸飲料やアイスクリーム、ヨーグルト、豆腐などの容器としてお馴染みのものです。
PSPはトレーやカップ、丼物容器、納豆容器、弁当容器、生鮮食品容器などに多くの食品包装に使用されており、その95%が空気と言われ、軽く丈夫、外観は白く清潔感があり、熱を伝えにくいといった特性から多用され、業界内ではPSPトレー無くして今の食品流通システムはできなかったのでは、とまで言われるほど多方面に使われている容器として知られています。
その他、プラスチック容器用素材としては、PP（ポリプロピレン）、PPF（フィラー入りポリプロピレン）、A-PET（非晶性ポリエチレンテレフタレート）そしてPLA（ポリ乳酸）が挙げられます。これらはそれぞれの素材の特徴を生かした使われ方で食品用容器として重宝されています。