昔から行われていたガス置換包装という発想

食品は、包装対象のなかでも腐敗や変質により、その商品価値が一気に損なわれてしまうという難しい被包装材と言われています。この腐敗などを起こす原因の一つとなる酸素は、人間にとってはかけがえのない物資であるとともに、腐敗を引き起こし細菌にとっても大切なものとなっています。そこで、昔から食品を保存するため人間は経験や生活の知恵から数々の対策を施してきましたが、現代の食品包装分野で行われている「ガス置換包装」もその一つと言っていいかもしれません。記録によると、古代中国で行われていた穀物倉庫の中で油を燃焼させていたことが記録からわかっていますが、これなども経験から得た知恵でガス置換技術が行われていたという良い例かもしれません。さらに、19世紀中頃すでに牛乳瓶の空きスペースに二酸化炭素を充填することで保存性を向上させるといった特許がイギリスで出願されていますが、これも同様といえるかもしれません。

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